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2026/04/06お知らせ

株式会社ヤオヨロズ、老舗旅館『西村屋』にて約2週間の実地研修を実施

西村屋での実地研修の様子 1

一番右が7代目 西村総一郎社長

〜現場のリアルから、次世代の旅館DX・AXの可能性を探る〜

日本を代表する老舗旅館であり、国内外から高い評価を受ける「西村屋」(兵庫県・城崎温泉)。その洗練されたおもてなしの裏側で、次世代の旅館運営を見据えた新たなプロジェクトが動き出しています。

株式会社ヤオヨロズは、西村屋様のご協力のもと、今後のAI活用の取り組みを見据え、2026年3月下旬から約2週間にわたり、フロント、客室、S&M部、調理部など各部門の現場に深く入り込む実地研修および業務調査を実施いたしました。

単なる外部からのシステム提案ではなく、なぜ私たちは「現場のリアル」を見学させていただき、丁寧なヒアリングと業務の棚卸しを行う必要があったのか。そこから、旅館業における真のDX、そしてAX(AIトランスフォーメーション)の可能性を探ってまいります。

「おもてなし」の価値向上と、現場が抱える葛藤

私たちが現場の役員やリーダー陣への丁寧なヒアリングを重ねる中で、真っ先に見えてきたのは「サービス向上と人材への投資に対する、並々ならぬ情熱」でした。お客様と向き合う接客の瞬間や、心を込めた料理を作るプロセスなど、この「おもてなし」の根幹は、これまで以上に人が時間と想いを注いでいく部分であると感じました。

しかし一方で、現場には葛藤もあるように見受けられました。「接客係がシフト作成など他の業務に気を取られることがある」「調理場の方が料理にもっと集中できる環境を整えていきたい」といった、現場からの声です。

AIが貢献できる領域は、接客の最前線を代替することではなく、プロフェッショナルの方々が「本来の業務」により一層集中できるよう、裏側の管理業務や非効率な部分をサポートし、負担を軽減していくことにあるのではないかと考えています。

属人化からの脱却と、データ活用の可能性

複数の宿泊施設のみならず、飲食、ショップ、スパなど多岐にわたるサービスを展開する西村屋様においては、各施設に点在する細かなデータを分析し、次なるサービス向上や経営の打ち手へと繋げていくことには、人間の手だけではまだやりきれていない部分があり、ここにAIを活用することで大きなインパクトを生み出せる可能性があると感じました。

また、長年使われてきた特定のツールや業務プロセスが、一部の熟練スタッフに依存する「属人化」という状態は、歴史ある旅館業界において共通して抱えやすい課題である可能性が高いと考えられます。

このような複雑に絡み合ったデータをAIの力で統合・分析し、感覚だけではない「データに基づいたスマートな意思決定」ができる環境構築をサポートすることが、これからの価値になるかもしれません。さらに、属人的な業務をシステム化・体系化するお手伝いをすることで、誰でも高い水準で業務を回せる強靭なバックヤード作りへと繋がっていくのではないかと期待しています。

西村屋での実地研修の様子 2

右から3番目が西村屋の柳本部長

伝統に寄り添い、共に探る「旅館業のAX」

AIは人の仕事を奪うもので、人が人にしかできない「おもてなし」に集中するための、一つの選択肢になり得ると考えています。

今回は西村屋様の多大なるご協力のもと、現場のリアルな空気や業務の機微に触れる大変貴重な機会をいただきました。株式会社ヤオヨロズは、今回の研修で得た現場の視点を活かし、旅館が守り抜いてきた伝統と誇りに寄り添いながら、これから旅館業におけるAXの最適な形を深く探ってまいります。